2021年03月19日更新
皮膚 外用剤 ステロイド

外用ステロイド剤って安全なの?

ステロイドと聞くと、なんとなく怖いな、あんまり使いたくないなと思ってしまう方必見!!根拠のないものから、根拠のあるものへ。

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ステロイドって本当に怖い薬なの?

理由もなく、「使いたくないな」「怖いな」と思っている方へ。

その根拠もない恐怖心を無くしませんか?
きちんと理解した上で、使うか使わないかはあなた次第。
まずはステロイドをきちんと理解しましょう。

ステロイドって何?

ステロイドは、私たちの体にある臓器:副腎(フクジン)から作られるホルモンの一種です。
ステロイドホルモンは、抗炎症作用や免疫抑制作用で知られています。
この働きを応用してお薬にしたものが、ステロイド剤です。

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ステロイドが知られたきっかけは、1948年にその頃まだ治療薬がなかった関節リウマチの患者さんに投与した際、劇的な回復を見せたことで注目を浴びました。
そして1953年にステロイドの外用剤が発売開始されました。
それ以降、膠原病や癌治療などのも使われ始め、その有効性は評価され続けています。
現在は、重症者の新型コロナウィルスの治療にも積極的に使われています。
このように、ステロイドは長年有効性を認められているお薬なのです。

実際、抗癌治療やリウマチ、白血病などでの治療で拒否されるケースはほとんどありません。
ですが、皮膚科や呼吸器科などで出される外用のステロイド剤には、強く抵抗する患者さんが多いのです。
それは何故なのでしょうか。

ステロイドが恐れられている三つの要素。

副作用が多い。

ステロイド剤は、適応症が数多くあり、使い方も様々です。

特に病気によっては、長期に渡って内服する患者さんも多いため、副反応が出やすくなります。
長期にわたって、ある程度の量を摂取すると、体が作る必要がないと判断し、作らなくなってしまったり、作る量が減ってしまう事があります。
そうなると、体内でのホルモンバランスが崩れて副作用につながってしまうことがあります。

しかし、外用剤に関しては、内服薬で吸収される量の3%程度になります。
ほとんどが血中に吸収されることはないのです。

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影響が出るかもしれない量を、塗り薬で換算すると1日20g(成人全体表面積程度)を3週間以上塗り続けると影響は出るかもしれません。
この量は重症アトピー性皮膚疾患の方が使う量になります。

親や友達から聞いて、、などの不確かな情報での恐れ。

「親があんまり使わない方がいいと言ってくる」「友達からあんまり使わない方がいいって聞いた。」などもよく耳にします。
理由はわからないけど、結構聞く話だから何か理由があるはずだ!と思い込み、ただ恐怖心だけ残ってしまっているパターンです。
これは、あるテレビ番組が、1992年にステロイド特集を放映したことが起因だと言われています。

当時、その報道番組とその看板キャスターは、莫大な影響力を持っていました。
一週間かけて、特集されたステロイドの反響は凄まじく、最後の締め言葉に多くの人が影響を受けることになったのです。

「これで、ステロイド剤は最後の最後まで使わない方がいいことがお分かりなったと思います」


翌日から、ステロイドを処方されていた方からの問い合わせ、処方変更の申し出が一気に増えたそうです。
この当時、インターネットも普及し始めだった事も、一つの要因だと考えられています。
ステロイドの怖い部分だけが、多く取り上げられしまった内容に、多くの人々はショックを受け、裏切られた気持ちになってしまったのかもしれません。

皮膚が黒くなる?一回使い始めたら使い続けなくちゃいけなくなる?など間違った知識。

これはどちらも間違いです。
結果的にそうなってしまうことはあるかもしれませんが、それはステロイドの副作用ではありません。

ステロイドは皮膚の炎症を抑え、状態を安定させることで、湿疹の跡がつく前に炎症を抑えるため、逆に跡にならないように予防するお薬なのです。

ステロイド薬をやめると何度もぶり返すから、ステロイドは使い続けなくてはいけないという誤解もよく聞きます。

ステロイドはアトピーや喘息などの体質を改善する薬ではありません。そして現在、その体質を改善させる薬はまだ存在しません。
ステロイドはあくまでも炎症を抑えるお薬なのです。

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アトピーやニキビの湿疹は、その人の体質です。

これは、その体質が変わるまで待つしかありません。
時間にかかる治療に、ヤキモキして、ステロイドのせいにしてしまう方もいるかもしれません。
それは決してステロイドのせいではない事は、きちんと覚えておいてください。

まとめ

ステロイドは使い方次第で、とても有能なお薬。

もちろん副作用がない訳ではありません。
使い続けることで、塗ったところに生毛が濃くなったり、ニキビができやすくなったり、毛細血管が広がって赤みが出たりすることもあります。
しかし、大体の副作用は使用をやめれば、半年で50%以上回復します。

意味もなく使い続けていいお薬ではありませんが、痒みを我慢したり、掻きむしってしまうような症状があるようであれば、ステロイドを使うタイミングです。皮膚科医に相談することがいいでしょう。
悪化する前に(掻きむしって皮膚を傷つけたり)ステロイド外用剤を塗ることで、
皮膚の状態を安定させることができます。

それは、ステロイド剤の減量や休薬、離脱につながります。
正しい情報をきちんとインプットして、その上でステロイドを使うかどうかは自分で判断しましょう。

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まとめ作者