2018年03月23日更新
健康 病気 学び

感染症と薬について学ぼう 保健出前授業を新宿区立戸塚第一小学校で実施

3月13日(火)、新宿区立戸塚第一小学校にて、6年生を対象に『感染症と薬について学ぼう』をテーマとした出前授業が行われました。この授業は、増え続ける薬剤耐性(AMR)に関する正しい知識や対策を児童や保護者に伝える取り組みで、国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターが行っています。

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病気になっても薬が効かない時代がやって来る!?

 この日、6年1組の生徒33名に向けて授業をするのは、AMR臨床リファレンスセンターの医師や看護師、薬剤師の先生たち。「みんなは風邪を引いたことがあるかな?」「インフルエンザにかかると、体はどうなる?」など、感染症に関する質問が先生から投げかけられると、生徒たちは次々に手を上げて「今までに30回は風邪を引いた」「インフルエンザは高い熱が出る!」と元気に答えを返していました。

ところが、「ウイルスと細菌はどう違う?」という問いには、黙り込む生徒たち。小学生には少し難しい質問だったようです。そこで、先生から“ウイルスと細菌では形が全然違う”こと、“ウイルスをアリに例えると、細菌はゴリラくらい大きい”こと、“ウイルスは自身では増殖できないが、細菌は自身で増殖できる”ことなどを教わると、納得したように頷く生徒が多くいました。

さて、今回のテーマである「AMR」は、薬剤耐性のことです。近年、抗生物質が効かない細菌が増え続けていて大きな問題になっています。細菌感染の治療には抗生物質(抗菌薬)を使いますが、治りきらないうちに服用を止めてしまうと、耐性をもつ細菌(AMR)が生まれてしまいます。AMRが増え続けると、やがては感染症になっても効く薬がなくなってしまうかもしれません。

その事実を知った生徒たちは、一様に危機感を覚えたようで、真剣に話を聞いていました。
AMR対策で大事なことの1つは、“病気が治ったと思っても、体の中にはまだ細菌がいるので、最後まで薬を飲みきること”です。

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正しい手洗い&マスクのしかたを体験学習

 AMR対策でもう1つ大事なことは、“感染症にならない予防、感染症を人に移さない予防”です。そのために、正しいマスクのつけかたと手洗いのしかたを学びました。
 マスクのつけかたでは、先生たちが各テーブルをまわって、生徒1人1人にマスクをつけるときのポイントを指導していきました。マスクの縁をしっかり顔の曲線に沿わせて、鼻やあご、ほほの横に隙間を作らないことがポイントです。

手洗いのしかたでは、動画で正しい方法を練習した後、実際に手洗いをしてみました。まず、手を洗う前に、生徒たちは蛍光塗料の入ったクリームを手に塗りました。手洗いのしかたと同じように手全体に塗り、専用の懐中電灯で光りを当てると、クリームを塗ったところが青く光って確認できます。

 それぞれが手に塗れたことを確認したら、石鹸を使って30秒間ていねいに手洗いです。そして、もう一度専用の懐中電灯を使って、手をきちんと洗えたかどうかをチェックしました。
 きれいに洗えているはずと自信満々で帰って来た生徒でも、光りを当ててみると、爪のまわりや手首が青く反応し、洗い残しが見つかる場合が多くありました。その度に洗い直しに行き、「4回目の手洗いでやっと合格した!」という生徒も。手洗い体験は大盛り上がりでした。

 今回の保健出前授業では、AMRを生徒たちが自分自身の問題として捉え、体験を通して対策を学ぶことができました。生徒からは「今回初めて知ったことが多く、勉強になりました。」「普段から手洗いをしっかりやります。」との感想が聞かれました。
 生徒たちが今日学んだAMRのことを各家庭に持ち帰り、家族みんなで実践できれば、AMR対策がさらに広がっていくはずです。

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まとめ作者